q u a t r e - q u a r t s  お菓子教室 カトル・カール 2006 BASIC
2006年BASICクラスのメニューのお菓子の写真です。

1月「タルト・オ・ショコラ/マンディアン」

 パリで食べたタルト・オ・ショコラはビターで大人っぽいものが主流。今回はミルキーなフィリングにグラサージュをかけてみました。味のバランスがとても気に入っているレシピです。マンディアンは整然としているよりも,ドライフルーツとナッツをわっとチョコレートで固めちゃいました!って感じに仕上げた方が,フランスで見かけたものに近くて,美味しそうで気に入っています。

 

2月「アプリコットのピティビエ/ロシェ・ノワール」

 ピティビエ(ガレット・デ・ロワともいいます)はフィユテ生地にアーモンドクリームが入ったフランスの行事菓子。本当はフェーブという小さな陶器を入れますが,アプリコットを入れたら美味しそう!と思ってアプリコット入りにしました。ナッツをチョコレートで固める岩石の様にごつごつしたロシェは一手間かけてナッツをキャラメル掛けしました。

3月「フルーツショートケーキ/ラング・ド・シャ」

 フルーツショートケーキはお菓子屋さんで必ず見かけるケーキ。このケーキのために考えたフワフワのスポンジ生地にコアントロー風味のクリームとフルーツを入れています。デコレーションは難しい,でも楽しい作業です。ラング・ド・シャ=猫の舌。こちらもおなじみの焼き菓子です。間にジャムやチョコレートを挟むとよそ行き風になってもっと美味しくなります。

 

4月「マロンクリームのスワン/アールグレイのパンナコッタ」

 フルスワン=シーニュ(フランス語)は優雅な姿が魅力的。普通にシュークリームで作っても美味しいのですが,ずっとお菓子を作っていると,こんな風に手間暇のかかったお菓子が作りたいときもあります。シュー生地の配合も替えて,食べても美味しいスワンに仕上げました。アールグレイのパンナコッタは大人っぽい上品な味。

5月「きな粉のシフォンケーキ/ほうじ茶のババロア&ゼリー」

 和の素材を使ったお菓子をご紹介。シフォンケーキは作ると面白いお菓子で,いろいろなバリエーションを知りたくなります。今回はきな粉で。生クリームと黒蜜を添えて。ほうじ茶のババロアは新しい味を開拓したくて作ってみました。甘いほうじ茶は意外なほど美味しい。ゼリーは最近市販され始めたクールアガーを使って作りました。ゼラチンとは違う作り方・食感が魅力の食材です。

6月:トライフル,チーズパウンドケーキ

 トライフルは元々お酒をしみこませたスポンジ生地にカスタードソースとフルーツを添えたささやかなイギリスのお菓子ですが,大きな器にカスタードクリームとスポンジ,ロゼワインゼリーを交互に重ねてイタリアのティラミスのように取り分けるデザートにしました。食後のデザートにもぴったり。チーズパウンドケーキはパウンドケーキ生地とチーズケーキ生地を重ねて焼いたお菓子。夏でも冷やして美味しい焼き菓子を考えて作りました。

 

7月:抹茶のロールケーキ,白桃のソルベ

 最近パリでも抹茶MACHAが通用するほどメジャーになっています。もちろん教室でも抹茶のお菓子ファンはたくさん。食べ慣れた人にも新鮮なありきたりでないロールケーキを。と考え,クリームにも生地にも抹茶をいれて色も味もしっかり抹茶を感じるように仕上げました。白桃のソルベはフードプロセッサーを使って作ります。簡単ですが桃の味がストレート。

9月: オレンジとバナナのタルト,ボネッ

 ミラノで食べたオレンジのタルトが美味しくってどうしても作りたくなりました。しかし日本の9月はまだまだ暑い。きっと冷たいお菓子の方が嬉しいはず,と冷たいタルトです。オレンジクリームにはきっとバナナが合うはずと,アーモンドクリームとバナナを薄く敷いています。ボネッはイタリアのクッキー入りのプリン。いかにもイタリアの家庭菓子らしく大胆で素朴なお菓子です。ココアとコーヒーで味付けしています。

10月:パンプキンチーズケーキ,マロンのケーキ

 秋らしくカボチャと栗のお菓子です。パンプキンチーズケーキはカボチャの持つ野菜臭さを取り除いた配合です。フードプロセッサーで簡単に混ぜ合わせるだけでできあがるのも嬉しいお菓子です。マロンのケーキは焦がしバターがたっぷり入った香ばしい風味。マロンの入ったケーキは固い物が多いですが,これはふんわり柔らかいケーキです。

 

11月:タルト・タタン,フロランタン・オ・ショコラ

タルトタタン型でじっくりリンゴを煮て,タルトの蓋をしてさらに時間をかけて焼いてできあがるタルトタタンをお家にある型で,時間を短くできる方法でご紹介。フロランタンはすっと大好きなお菓子でしたが,チョコレート味を作るようになってからますます大好きになりました。

 

©akiko kita